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必須問題(文章記述式)で出題頻度が高い内容について出題例と解答例をまとめました。
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換気設備
出題例
1階の厨房に設ける換気設備の計画について、フード(フィルターを含む)に関する事項とそれ以外の事項に分けて、それぞれの要点をいくつか述べよ。
解答例
フード(フィルターを含む)に関する事項:
・フードの面風速は0.3~0.5m/s程度とする。
・フードはステンレス製、または同等以上の不燃材料とし、燃焼器具が2個以上の場合は、連続フードとする。
・フード内部にグリースフィルターを設け、ダクトに油が付着するのを防ぐ。
換気設備(フード除く)の計画に関する事項:
・換気方式は、排気量のほうを多くした第一種換気方式とし、隣接する室に臭気などが漏れないように室内を負圧とする。
・排気フード上部のダクトには防火ダンパーを設ける。
・排風機は、ダクトからの汚染空気の漏れを考え、ダクト系の末端に設置する。
空調方式
出題例
事務スペースに適する空調方式を記入せよ。また計画するうえで考慮する事項をいくつか述べよ。
解答例
空調方式:
床吹出型ターミナル空調方式
考慮する事項:
・OA床として床下チャンバーの高さを15~30cm程度確保する。
・事務スペースには将来ブース等の配置を考慮した位置に床吹出口を配置する。
・ブース等を設置することを考慮し、ブースごと個別に風量や風速を調整できるようにする。また、不在スペースについては自動的に停止するなどの制御を行い、省エネルギーを図る。
・ドラフトが生じないように吹き出し口の位置を調整するとともに、室内温度と吹出温度の差が大きくならないように配慮する。
雑用水給水設備
出題例
雑用水給水設備(雨水利用設備を除く)における受水槽、揚水ポンプ、配管の計画について、それぞれの要点をいくつか述べよ。
解答例
雑用水受水槽:
・受水槽は堅牢な構造とし、水槽底部には沈殿物の堆積が考えられるため、水槽の高さは清掃が容易な2~4m程度とし、維持管理に配慮した構造とする。
・雑用水受水槽は、水位制御により、水槽から溢水しないシステムとする。
揚水ポンプ:
・メンテナンスや故障時にも断水なく対応できるように、予備ポンプを設けて自動交互運転を行う。
・受水槽とポンプを接続するサクション管の長さをできるだけ短くして配置する。
配管:
・クロスコネクション防止対策として、他の上水系配管と区別するため、配管種の色別化等を行う。
・配管の長寿命化を図るため、腐食に強い硬質塩化ビニール管等を使用する。
排水通気設備
出題例
厨房に設ける排水通気設備の計画について、その要点をいくつか述べよ。
解答例
・厨房の排水系統は、他の排水系統と分け、棟外第一桝まで単独系統とする。
・排水管材質は耐食性の高い配管を採用し、高温排水は耐熱性の配管を採用する。
・厨房内は排水側溝を設け、各厨房器具の排水を接続する。
・厨房内の側溝末端部にグリーストラップを設け、定期的に清掃を行う。
・厨房の排水系統は、配管洗浄が容易に行える配管システムとする。
・冷蔵庫や製氷機などは、間接排水金物を用いて、間接排水とする。
照明設備
出題例
会議室に設ける照明設備(非常用の照明装置及び誘導灯を除く)の計画について、その要点をいくつか述べよ。
解答例
・照明の設計照度は、JIS基準に準じ、平均500lxとし、初期やランプの交換直後の照度を補正する適正照度維持制御を用いる。
・窓側の方位別に昼光センサーを設け、方位別に昼光に連動した調光が可能な計画とする。
・可動間仕切りに合わせて、各ゾーンで消灯できるように、照明スイッチの点滅区分を検討する。
・照明器具は、各方向にバランスよく配光できるスクエア型とし、グレアが生じないようにする。
動力幹線
出題例
動力幹線の計画について、その要点をいくつか述べよ。
解答例
・電気方式は、三相3線式200Vとし、各階に動力分電盤を設ける。
・電動機の始動電流を低く抑えるために、スターデルタ始動方式等を採用する。
・電圧降下が、こう長に応じた許容値以下となるように、幹線の太さを決定する。
・防火区画貫通部の配管は、区画貫通部前後の1mを不燃材とする。
・幹線の容量は、安全性と施工性を考えて、200Aを基準に設定する。
・シャフト内及び天井内はケーブルラックを用いて配線する。
排煙設備
出題例
排煙設備(排煙機に係るものを除く)の計画について、その要点をいくつか述べよ。
解答例
・排煙出口の位置及び構造は、排出した煙が再び建物内に流入しないようにする。
・排煙口は防煙区画ごとに設置し、各区画に手動開放装置を設置する。
・排煙口の手動開放装置は壁付とし、高さ80~150cmに設置する。
・排煙口は防煙区画内の各部分から水平距離(歩行距離)30cm以内の位置に設ける。
・主堅ダクト以外の排煙ダクトの防火区画貫通部には、排煙用防火ダンパーを設置する。
屋内消火栓設備
出題例
屋内消火栓設備の計画について、その要点をいくつか述べよ。
解答例
・一人でも操作可能な易操作性1号消火栓を採用し、警戒半径を25mで計画する。
・消火栓は、廊下及び階段出入口等の共用部に設け、在室者が初期消火を容易に行えるよう計画する。
・屋内消火栓ポンプには非常電源を設け、ユニット化し、地階の消火ポンプ室に設置する。
・水源は、地下ピットを利用した消火水槽に、有効容量を5.2m3以上確保する。
・易操作性1号消火栓の主配管のうち、立ち上がり管は呼び径50mm以上とする。また、ノズルの先端における放水圧力の上限は、0.7MPaとする。
誘導灯
出題例
誘導灯の計画について、その要点をいくつか述べよ。
解答例
・通路及び室内の避難上有効な位置に避難の方向を示す通路誘導灯を、避難口の上部に避難口誘導灯を設置する。
・誘導灯は、表示面縦寸法に応じて定まる歩行距離以内に設ける。
・誘導灯は、電池内蔵型とし、停電時に蓄電池により20分以上点灯させる。
・誘導灯は、原則として常時点灯とする。
・誘導灯を補完するために、ランプ及び電池が不要な高輝度蓄光式誘導標識の設置を検討する。
太陽光発電設備
出題例
太陽光発電設備の計画について、その要点をいくつか述べよ。
解答例
・建設地における方位や傾斜角、周辺環境に留意し、年間を通して日射量が最大となる向きに、変換効率の高い太陽光パネルを設ける。
・昼間太陽光発電で発電した電力を蓄電池に貯め、夜間に使用するとともに、災害時商用系統から電力供給が停止された時、特定負荷に電力を供給できるように計画する。
・太陽電池モジュールの容量に応じた、変換効率の高いパワーコンディショナを選定する。
・発電量及びCO2削減量などを1階の受付に表示することで、環境配慮の啓蒙を行う。
設備室の配置計画
出題例
地階における各設備室の配置計画について、その要点をいくつか述べよ。
解答例
・電気関係室及び給水設備室は上階に厨房や便所などの水まわりがある位置を避けて配置する。
・非常用自家発電設備室は、できるだけドライエリアに面した位置に配置する。
・煙突は、その用途を明確にいて、空調熱源設備室及び非常用自家発電設備室の位置と各煙突の距離が短くなるように配慮する。
・各設備室は、設置する機器の大きさを考慮して、できるだけまとまったスペースを計画する。
・大型設備機器の設置時の搬入や更新及び維持管理等など資機材の搬入及び搬出ルートを確保する。
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