専門用語が多くてよくわからないな・・・。
今回は、事業が進む中でよく耳にする用語を中心に説明します。
このページは現役の再開発プランナーが作成しています。
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事業過程における言葉の意味
市街地再開発事業は、施行地区内に従前の権利者が所有していた建築物等を除却し、いったん更地とした上で新しい道路や公園等の公共施設の整備された再開発ビルの整備を行う事業。
市街地再開発事業において、従前権利者の権利は、第一種市街地再開発事業においては権利変換によって新しく建築される施設建築物等に関する権利に一括して変換されるが、従前権利者が従前権利に見合う形で事業の実施後に取得する施設建築物の床のことを通常「権利床(けんりしょう)」と呼ぶ。
また、第二種市街地再開発事業において、従前権利者の権利は、施行者によっていったん全面的に買収されるが、従前権利者が完成した施設建築物等の権利を譲り受けることを希望する場合には、譲り受けが確実に担保される仕組みが法律上講じられている。
さらに、市街地再開発事業は、従来十分な高度利用が行われていなかった土地の区域において、「健全かつ合理的な高度利用」を図る事業であるので、施設建築物の床に、余剰の部分を生じさせることになる。その余剰な床のことを通常「保留床(ほりゅうしょう)」と呼ぶ。
そして、従前の権利者が追加的に購入することを「増床(ましゆか)」と呼び、公募により第三者に売却したりして、市街地再開発事業に必要な資金として活用する。この保留床を売却して得られた資金のことを「保留床処分金」と呼ぶ。
不確定要素に対応した計画
再開発事業は不動産事業としての採算性を確保しなくてはならないが、一方で、物価変動等の様々な社会情勢の変化の影響を受ける。
例えば、施設計画や事業計画の見直しは、何らかの工期遅延や支出追加を伴うので、一般的に事業採算等の条件を悪化させる場合が多い。事業採算が悪化すれば関係権利者合意が困難となり、相乗的に事業遅延が生じる可能性がある。
事業計画を伴う組合設立認可後は、事業は法手続きに従って、迅速に進められることから、都市計画決定から事業計画認可に至る時期が、これら事業の不確定性を考慮しながら、挫折しない事業計画と事業化シナリオを作成する最も重要な時期といえる。
事業計画作成段階の協調性
事業協力者とコンサルタント及び事務局は、地方公共団体と協力して、様々な不確定要素に対応できる事業システムを構築する必要がある。
そのためには、社会変動に対応した施設計画の見直しにコンサルタント等も柔軟かつ迅速に対応するとともに、事業協力者も事業完遂のための様々な資金的、技術的、人的対応に努めなくてはならない。
また、事務局とコーディネーターは計画の変動について迅速に関係権利者の理解を得られるように努め、関係権利者と事業協力者の双方に不利益が生じないようにする必要がある。
事業の全体像
再開発事業の全体像がわからない・・・。
全体像がわからないほうが普通です。でもわからないままだと困る人もいるので、全体像について説明します。
再開発事業は進捗が順調だったとしても、最低10年間は事業が完了するまでに期間を要します。 事業期間に30年や40年、休止期間がある場合や途中で頓挫してしまう場合もあります。 以下が事業経過のモデルです。
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