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建築基準適合判定資格者の過去問解説がインターネット上に少ない！ っということで、令和元年度試験過去問題（考査B 計画２）に関する問題と解答解説です。
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建築物の防火避難規定の解説 2023 [ 日本建築行政会議 ] 価格:4950円 |
問題
解答解説
No.１：用途地域内の用途制限→不適合
理由）
・異なる２以上の地域にわたるため、敷地の過半に属する地域（第二種中高層住居専用地域）の制限を受ける。
＜共同住宅＞
・（に）項のいずれにも該当せず、建築することができる。
＜物品販売業を営む店舗＞
・500㎡を超えるため（は）項には該当せず、また1,500㎡も超えるため建築することができない。
根拠規定）
・法第91条
・法第48条第４項
・法別表第２（に）項
・法別表第２（は）項
No.２：建蔽率→適合
理由）
・異なる２以上の地域にわたるため、建ぺい率は敷地面積の加重平均による。
・特定行政庁指定の角地で、準防火地域内の耐火建築物のため、建ぺい率に2/10を加算する。
＜建築面積の限度＞
（6/10＋2/10）×20/30＋（8/10＋2/10）×10/30＝260/300
1,200㎡×260/300＝1,040㎡
＜計画の建築面積＞
864㎡≦1,040㎡：適合
根拠規定）
・法第53条第１項
・法第53条第２項
・法第53条第３項
・令第２条第１項第二号
No.３：容積率→適合
理由）
・幅員が12ｍ未満のため、道路による容積率の制限を受ける。
第二種中高層住居専用地域：10m×4/10＝40/10＞都市計画20/10
近隣商業地域：10m×6/10＝60/10＞都市計画40/10
・異なる２以上の地域にわたるため、容積率は敷地面積の加重平均による。
＜延べ面積の限度＞
20/10×20/30＋40/10×10/30＝800/300
1,200㎡×800/300＝3,200㎡
＜計画の延べ面積＞
・以下は床面積に算入しない。
EVシャフト：（9.46㎡×２）＋（7.15㎡×５）＝54.67㎡
共同住宅の廊下等：30.36㎡+15.20㎡+20.40㎡+（6.0㎡+28.85㎡）×４+20.40㎡＝225.76㎡
・計画の延べ面積
3,352.45㎡－54.67㎡－225.76㎡＝3,072.02㎡
根拠規定）
・法第52条第１項
・法第52条第２項
・法第52条第７項
・法第52条第６項
・令第135条の16
No.４：北側高さ制限→不適合
理由）
・異なる２以上の地域にわたるため、それぞれの地域ごとに制限を受ける。
・法第56条の２による条例の指定はないため、第二種中高層住居専用地域は制限をうける。
・高さの算定は、地盤面からによる。
＜屋上階＞
限度（4.0ｍ+4.85ｍ）×1.25+10ｍ＝21.0625ｍ
計画 24.5ｍ＞21.0625ｍ：不適合
根拠規定）
・法第56条第１項第三号
・法第56条第５項
・令第２条第１項第六号
No.５：道路高さ制限（北側Ａ道路、東側Ｂ道路）→不適合
理由）
・容積率の限度が800/300≒26.66/10より、
近隣商業：適用距離20ｍ以下、勾配1.5
第二種中高層：適用距離25ｍ以下、勾配：1.25
・道路の反対側の境界線は、後退距離だけ外側の線とする。
・幅員の最大な道路境界線から、幅員の２倍以内かつ35ｍ以内、及び、その他の道路の中心線から10ｍをこえる区域（以下、区域αとする）は、最大な道路幅員を有するものとみなす。
・屋上の階段室等 30.80㎡≦864×1/8＝108㎡
よって、12ｍまで高さに算入しない。
・高さの算定は、路面の中心からによる。
＜東側Ｂ道路＞
近隣商業地域
・６階屋根
2.35ｍ+10ｍ+2.35ｍ＝14.7ｍ≦20ｍ：適用内
限度 14.7ｍ×1.5＝22.05ｍ
計画 22.1ｍ＞22.05ｍ：不適合
第二種中高層住居専用地域
・６階屋根
2.35ｍ+10ｍ+2.35ｍ＝14.7ｍ≦25ｍ：適用内
限度 14.7ｍ×1.25＝18.375ｍ
計画 22.1ｍ＞18.375ｍ：不適合
＜北側Ａ道路（区域α内）＞
第二種中高層住居専用地域
・６階屋根
4.85ｍ+10ｍ+4.85ｍ＝19.7ｍ≦25ｍ：適用内
限度 19.7ｍ×1.25＝24.625ｍ
計画 22.1ｍ≦24.625ｍ：適合
＜北側Ａ道路（区域α外）＞
第二種中高層住居専用地域
・２階屋根
4.85ｍ+4ｍ+4.85ｍ＝13.7ｍ≦25ｍ：適用内
限度 13.7ｍ×1.25＝17.125ｍ
計画 8.1ｍ≦17.125ｍ：適合
・屋外階段
4.85ｍ+4ｍ+4.85ｍ＝13.7ｍ≦25ｍ：適用内
限度 13.7ｍ×1.25＝17.125ｍ
計画 16.85ｍ≦17.125ｍ：適合
根拠規定）
・法第56条第１項第一号
・法別表第３
・令第130条の11
・法第56条第２項
・法第56条第６項
・令第132条
・令第２条第１項第六号
No.６：隣地高さ制限→適合
理由）
・異なる２以上の地域にわたるため、それぞれの地域ごとに制限を受ける。
・屋上の階段室等：30.80㎡≦864×1/8＝108㎡
よって、12ｍまで高さに算入しない。
・高さの算定は、地盤面からによる。
＜第二種中高層住居専用地域＞
・高さが20ｍを超えるため、制限を受ける。
・６階屋根
限度（1.35ｍ+1.35ｍ）×1.25+20ｍ＝23.375ｍ
計画 22.1ｍ≦23.375ｍ：適合
＜近隣商業地域＞
・高さが31ｍを超えないため、制限を受けない。
根拠規定）
・法第56条第１項第二号
・法第56条第５項
・令第２条第１項第六号
No.７：防火区画（面積区画）→不適合
理由）
・計画建築物は、主要構造部が耐火構造で、1,500㎡を超えているため、面積区画しなければならない。
・物品販売業を営む店舗は、階段室１の扉が特定防火設備ではないため、区画面積は、１階と２階の床面積の合計（設備室、EVシャフト２・３を除く）となる。
781.20㎡＋816.05㎡－13.80㎡－9.46㎡－9.46㎡＝1,564.53㎡＞1,500㎡により不適合
根拠規定）
・法第36条
・令第112条第１項
・令第112条第19項第一号
No.８：２階～６階の直通階段の数及び歩行距離（売場２、住戸４）→適合
理由）
＜直通階段の数＞
売場２
・物品販売業を営む店舗の床面積が1,500㎡を超えており、避難階以外の階（２階）に売場を有するため、２以上の直通階段が必要である。
→２以上の直通階段があり、適合。
住戸４
・共同住宅の床面積が200㎡（耐火構造）を超えるため、２以上の直通階段が必要である。
→２以上の直通階段があり、適合。
＜歩行距離＞
・計画建築物は、主要構造部が耐火構造で、居室及び地上に通ずる廊下、階段等の壁及び天井の仕上げが準不燃材料以上のため、歩行距離は10ｍ加算され、売場２は40ｍ以下、住戸４は60ｍ以下としなければならない。
・重複距離は、歩行距離の1/2以下にしなければならない。
売場２
・歩行21.1ｍ≦40ｍ適合
・重複0ｍ≦20ｍ適合
住戸４
・歩行11.1ｍ+11.9ｍ+0.5ｍ+2ｍ＝25.5ｍ≦60ｍ適合
・重複11.1ｍ≦30ｍ適合
根拠規定）
・法第35条
・令第117条第１項
・令第121条第１項第二号、第五号
・令第121条第２項
・令第120条第１項
・令第120条第２項
・令第121条第３項
No.９：敷地内の通路の幅員→不適合
理由）
・計画建築物は、階数が３以上で200㎡以上であることから、「屋外避難階段」及び「出口」から道等に通ずる幅員が1.5ｍ以上の通路を設けなければならない。
・屋外避難階段からの通路幅員は1.4ｍであり不適合。
・出口から通路幅員は、
北側の共同住宅出入口：1.5ｍ 適合
東側の店舗出入口：1.5ｍ 適合
西側の非常口：1.35ｍ 不適合
根拠規定）
・法第35条
・令第127条
・令第128条
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