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必須問題(文章記述式)で出題頻度が高い内容について出題例と解答例をまとめました。
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換気設備
出題例
厨房に設ける換気設備の計画について、その要点をいくつか述べよ。
解答例
・換気風量は、(1)厨房気積の40~50回/h、(2)ガス消費量の法定換気量、(3)厨房内の各フードの開口面風速から算出した風量、のいずれか大きい風量とする。
・厨房の排気フードは火源からフード下端までの高さが1m以下になるように設置する。
・厨房内から客席側へ臭いや水蒸気が漏れないように排気量を多めにし、厨房内をやや負圧とする。
・給排気口の位置は、給排気がショートサーキットしないように配慮する。
空調及び換気設備
出題例
事務室に設ける省エネルギーを考慮した空調及び換気設備の計画について、その要点をいくつか述べよ。
解答例
・変風量単一ダクト方式を採用し、低負荷時の送風動力を低減する。
・還気のCO2濃度による外気導入制御を行い、外気負荷の低減を図る。
・全熱交換器を用いて外気負荷の低減を図るとともに、中間期や冬でも冷房が必要な場合に備え、全熱交換器を介さずに外気冷房が可能となるようなシステムとする。
・長方形ダクトのアスペクト比は4以下とし、ダクトの摩擦抵抗や熱損失を小さくする。
・冷房や暖房効率を高めるために、空調運転開始後、予冷及び予熱時間の外気取入れを停止する。
飲料水給水設備
出題例
飲料水給水設備における受水槽に関する事項とそれ以外の事項とに分けて、それぞれの要点をいくつか述べよ。
解答例
受水槽に関する事項
・1日使用水量の50%の容量とし、清掃時に断水しないよう2槽式とする。
・上部に1m以上、周囲及び下部に60cm以上の保守スペースを確保して設置する。
・内部の保守点検を容易に、かつ、安全に行うことができる位置に、直径60cm以上のマンホールを設ける。
受水槽以外に関する事項
・逆サイホンによる逆流を防止するため、適切な吐水口空間を確保する。
・クロスコネクション防止として、飲料水系と雑用水系は異なる配管材料を使用する。
・配管は、メンテナンスや点検が容易で、かつ、同時使用時でも流量変化が少なくなるように、ヘッダーで各系統に分岐する。
雨水利用設備
出題例
雨水利用設備の計画について、その要点をいくつか述べよ。
解答例
・初期降雨については、大気汚染による酸性雨や集水面の汚染物が混入しやすいので、使用しない計画とする。
・渇水期に対応するため、雑用水受水槽には、上水系統からの間接給水を行う。
・雨水貯留槽の満水時対策として、雨水採水管に緊急閉止弁を設置する。
・利用可能な雨水集水量は、集水面積や年間降水量及び雨水の流出係数から算出する。
・下水道料金算定のため、雨水使用水量及び上水補給水量を量水器を設置して計量する。
照明設備
出題例
エントランスホールに設ける照明設備の計画について、その要点をいくつか述べよ。
解答例
・照明の設計照度は、昼間の屋外自然光に目が順応すると、ホール内部が暗く見えるので、昼間の照度は、平均750lxとし、夜間の照度は300lx程度に調整する。
・窓側のゾーンは、昼光センサーを採用し、昼光などの瞬時の変化や外乱光などに影響されないように、センサー入射光量の測定周期及び測定データ数を設置する。
・エントランスホールは、吹き抜けの大空間であるため、天井には光天井を用い、充分な明るさを空間全体に拡げ、開放感を持たせる。
電灯幹線
出題例
電灯幹線の計画について、その要点をいくつか述べよ。
解答例
・電気方式は、単相3線式100V/200Vとする。
・幹線のゾーニングは、負荷の種類及び各施設の用途に区分する。
・幹線の容量は、危険分散と施工性を踏まえて200Aを基準に設定する。
・幹線の恒長が60、120、200m以下及び200m超過の場合に応じて、電圧降下が分岐部分を含め、それぞれ3、5、6%以下及び7%以下になるよう幹線の太さを選定する。
・電線は、環境に配慮してPVCを含まないエコケーブルを採用する。
機械排煙設備
出題例
機械排煙設備の計画について、その要点をいくつか述べよ。
解答例
・排煙機には、30分以上継続して運転できる予備電源を設け、非常時に自動で切り替わるようにする。
・排煙機は最上階の排煙口よりも高い位置で、保守点検が容易な場所に設ける。
・同一防煙区画内に2個以上の排煙口を設ける場合は、各排煙口を機械的又は電気的に連動させる。
屋内消火栓設備
出題例
屋内消火栓設備の計画について、その要点をいくつか述べよ。
解答例
・一人でも操作可能な易操作性1号消火栓を採用し、警戒半径を25mで警戒する。
・消火栓は、廊下や階段出入口等の共用部に設け、在室者が初期消火を容易に行えるよう計画する。
・屋内消火栓ポンプには非常電源を設け、ユニット化し、消火ポンプ室に設置する。
・水源は、地下ピットを利用した消火水槽に有効容量を5.2m3以上確保する。
・易操作性1号消火栓の主配管のうち、立上り管は呼び径50mm以上とする。また、ノズルの先端における放水圧力の上限は0.7MPaとする。
自動火災報知設備
出題例
自動火災報知設備の計画について、その要点をいくつか述べよ。
解答例
・受信機は管理機能が優れたR型を採用し、火災感知の他に防火戸や排煙機、ガス漏れなどの制御機能をもつ複合盤とし、防災上の管理者がいる事務室に設ける。
・感知器は設置場所に応じて地上有窓部分には差動式スポット型、階段や縦シャフト等には煙感知器、湿気が多い厨房等には防水タイプの定温式感知器とする。
・地区音響装置や発信機は、建物内の各部からの水平距離や歩行距離留意して配置する。
・配線は主に耐熱ケーブルを使用する。
非常用自家発電設備
出題例
非常用自家発電設備の計画について、その要点をいくつか述べよ。
解答例
・建築基準法や消防法に基づく非常用防災設備に対して、停電時に、40秒以内で非常電源の供給を可能とする。
・来館者や業務に従事する人たちがパニックにならないように、保安照明や業務上最小限の機能を確保するための負荷にも電力を供給できるようにする。
・非常用発電機は、区画された専用室に設置し、燃料は消防法に基づき2時間分を確保する。
・防災電源用の配管は耐火ケーブルを使用する。
エスカレーター
出題例
エスカレーターの計画について、その要点をいくつか述べよ。
解答例
・エスカレーターの勾配は原則として30°以下とする。
・エスカレーターの乗場の手前に「光電ポスト」を設置し、利用者を感知して自動的に運転を開始及び停止する装置を設け、搬送動力の無駄を削減する。
・エスカレーターの乗降口に対面する防火シャッターがエスカレーターのハンドレールの折り返し部の先端から2m以内の位置にある場合は、防火シャッターの作動と連動してエスカレーターを停止させる装置を設ける。
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