私達の希望は聞いてもらえるのだろうか・・・。
いつ聞いてもらえるのか・・・。
地権者の意向調査は段階的に実施されます。
代表的なプロセスを中心に説明します。
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調査の意義
再開発事業は街づくりという大義のもと都市計画事業として行われることとなるが、事業推進においては地権者等個々の関係者との調整がポイントとなり、この地権者等の賛同を得られずして事業を進めることができないのが実態である。その意味においては、どのような街づくりを行うのか、どのような事業の進め方をしていくのかを検討するにあたり、地権者等の意向を事前に把握しておくことが重要であり、事業のスタート段階におけるその把握の度合いが事業スピードに影響を及ぼすことになる。
よって、調査により関係権利者の相互理解を深めることができ、共同化への意識を共有化する手段になる。このため、意向調査の実施とその結果の公開という一連のプロセスは、透明性と客観性を保つことが求められる。
調査の進め方
地元意向調査の意義や必要性は、再開発事業が関係権利者の利害と深く関わっていることから、関係権利者の意向抜きに計画条件を設定することができないとともに、関係権利者の意識開発の一端を担っているということもある。
居住や営業の現状と将来意向把握
市街地再開発事業の有無に関わらず、関係権利者が現在の居住環境の現状や営業活動の現状について、どのように評価し、どのような問題があるか、問題点がある場合、将来的に改善しようとする意思があるかを確認する必要がある。
主な調査項目は次の通りである。
1)現在の施設について問題点はあるか。
2)現在の施設及び環境について全体として評価はどうか。
3)現在の施設及び環境について改善の必要はあるか。
4)住宅や環境、営業施設についての改善志向はあるか。
再開発への意欲と参加意向の把握
居住や営業に関する問題点を共同して改善するために、街づくりの手法としての再開発を実施することの必要性を感じているか、また、そういった街づくりに参加や協力する意思があるかを確認する必要がある。
主な調査項目は次の通りである。
1)再開発や共同開発の必要性や協力及び理解に関すること。
2)共同化や共同事業に関する意識に関すること。
3)共同事業における費用についての意識に関すること。
再開発施設の整備意向の把握
再開発計画に対するイメージや希望、施設建築物に対する意向や要望を把握する必要がある。
主な調査項目は次の通りである。
1)地区を再開発する場合の開発のイメージに関すること。
2)再開発により建築される施設建築物の整備意向に関すること。
3)再開発により建築される施設建築物の整備水準に関すること。
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